Aliexpressで複数の商品をカートに入れると、レジに進んだ瞬間、個別の送料が加算され合計金額が跳ね上がる。これは多くの利用者が経験する「Aliexpressあるある」です。せっかくの低価格も、送料がかさんでは意味がありません。
結論から先に述べます。Aliexpressでは、Amazonのように異なるストア(店舗)の商品をまとめて発送し、送料を1つにすることは原則としてできません。
しかし、落胆するのは早計です。Aliexpressの仕組みを正しく理解し、最適なルートを選択すれば、送料というコストを限りなくゼロに近づけることが可能です。この記事では、そのための具体的な戦略とルートを徹底的に案内します。
Aliexpress送料の大原則:「1ストア=1配送」を理解する
まず、Aliexpressがどのようなプラットフォームかを理解する必要があります。Aliexpressは巨大な倉庫から商品を一括発送する単一の企業ではありません。無数の独立した事業者が集まる「巨大なオンライン商店街」です。
- Amazonとの違い: Amazonは自社の倉庫(FBA)に在庫を持ち、そこからまとめて発送します。
- Aliexpressの仕組み: 各ストアが中国各地の自社倉庫や拠点から個別に商品を発送します。
このため、Aというストアの商品と、Bというストアの商品を1つの箱に詰めて送る、という物理的な「おまとめ発送」は不可能なのです。カート画面では商品代金だけが合算されて安く見えても、決済直前の画面で各ストアからの送料が加算され、最終的な支払額が膨らむのはこのためです。
送料を実質的に「まとめる」ための最適ルート
「異なるストアではまとめられない」という原則を踏まえ、それでも送料コストを最小化するための具体的なルートは存在します。非効率な個別注文を避け、購入プロセスを最適化しましょう。
ルート1:【最重要】同一ストア内での「まとめ買い」を徹底する
これが、Aliexpressで送料を実質的に「まとめる」唯一かつ最強のルートです。欲しい商品が見つかったら、すぐに決済するのではなく、まずそのストア内で他にも必要な商品がないか探す。この一手間を習慣化することが、送料を制する鍵となります。
具体的な実行手順
- 欲しい商品をカートに入れる。
- カート内の商品名の下に表示されている「ストア名」のリンクをクリック。
- そのストアのトップページに移動し、ストア内検索やカテゴリを活用して他の商品を探す。
このルートのメリット
- 送料の統一: 複数の商品を注文しても、送料は1回分で済みます。
- 送料無料の達成: 多くのストアでは、「〇〇ドル以上の購入で送料無料」といった条件を設定しています。まとめ買いによって、この条件をクリアしやすくなります。
- 荷物管理の効率化: 荷物が1つのパッケージにまとまって届くため、受け取りや追跡の手間が格段に楽になります。
ルート2:「Choice」や「送料無料」商品を戦略的にフィルタリングする
検索機能を徹底活用し、送料が有利な商品を最初から見つけ出すルートです。
-
「Choice」サービス:
Aliexpressが選定し、物流を管理する商品群です。異なるセラーの「Choice」対象商品であっても、Aliexpressの倉庫からまとめて発送されるため、一定額以上(例:1,500円以上)の購入で送料無料となり、かつ比較的スピーディーに届きます。「Choice」マークが付いた商品を積極的に狙うのは、非常に効率的な戦略です。 -
「送料無料」フィルター:
検索結果画面のフィルター機能で「送料無料」にチェックを入れれば、文字通り送料がかからない商品だけに絞り込めます。ただし、これは最もシンプルなルートですが、注意点もあります。送料分が商品価格に上乗せされているケースも少なくないため、送料別の商品と比較して、本当にトータルで安いかを見極める視点も必要です。
送料を上回る「お得」を生み出す複合技
送料の節約だけに留まらず、購入総額そのものを圧縮する応用ルートです。Aliexpressを使いこなすなら、この視点は欠かせません。
技1:ストアクーポンとまとめ買い割引を併用する
同一ストアでまとめ買いをする最大のメリットは、送料の節約だけではありません。ストアが提供する各種割引を最大限に活用できます。
- ストアクーポン: 「$20以上の購入で$2オフ」など、ストアが独自に発行するクーポン。
- まとめ割: 「3点購入で5%オフ」など、購入点数に応じた自動割引。
例えば、1つのストアで3つの商品を購入し、送料無料の条件を満たした上で、ストアクーポンとまとめ割を適用させる。こうすることで、本来かかるはずだった送料分、あるいはそれ以上の金額を節約できる可能性があります。
技2:ポイントサイト経由で支払い総額を圧縮する
たとえ送料が数百円かかったとしても、最終的なコストで判断するのが最適化の基本です。ポイントサイトを経由すれば、送料を含めた購入総額に対して数%のポイント還元が受けられます。
コスト計算式:
$$最終コスト = (商品代金 + 送料) – (各種割引額) – (ポイントサイト還元額)$$
ポイントサイト | 特徴 |
---|---|
楽天リーベイツ(Rebates) | 楽天ポイントが貯まる。高還元キャンペーンを頻繁に実施。 |
モッピー | 還元率が安定しており、キャンペーンも豊富。初心者にも使いやすい。 |
TopCashback | 恒常的に還元率が高い傾向。ドル建てでのキャッシュバック。 |
送料を単体のコストとして見るのではなく、この計算式で最終的な支出が最も少なくなるルートを選択することが、最も賢いAliexpressの利用法です。
まとめ:送料は「交渉」するもの。賢いルート選択でコストをゼロに近づけよ
Aliexpressの送料は、避けられない固定費ではありません。買い手の知識と工夫次第で、コントロールし、限りなくゼロに近づけることができる「変動費」です。
「異なるストアの商品はまとめられない」という大原則を理解し、思考を切り替えましょう。
- 基本ルート: 欲しい物が見つかったら、まず同一ストア内で他の商品を探し、まとめ買いを徹底する。
- 探索ルート: 「Choice」サービスを積極的に活用し、送料無料と短納期を実現する。
- 最適化ルート: クーポンやポイントサイトを組み合わせ、送料という目先のコストではなく、最終的な支払い総額で判断する。
これらのルートを状況に応じて使い分けること。それこそが、Aliexpressの送料というハードルを乗り越え、その圧倒的なコストパフォーマンスを最大限に引き出すための、最短かつ最強の攻略法です。
コメント