Aliexpressで買い物をする際、最も重要な安心材料が「バイヤープロテクション(購入者保護制度)」です。この制度を理解し、適切に活用することが、万が一のトラブルに巻き込まれた際の最短解決ルートとなります。
Aliexpressバイヤープロテクションとは?
Aliexpressのバイヤープロテクションは、商品購入代金が保護される制度です。出品者に直接支払われるのではなく、Aliexpressが一時的に代金を預かるエスクロー方式を採用しています。商品が無事に届き、問題がないことを購入者が確認するまで、出品者への支払いは行われません。
この制度は、以下のような問題が発生した場合に購入者を保護します。
- 商品が保護期間内に届かない
- 届いた商品が破損している
- 届いた商品が商品説明と著しく異なる(偽物、色・形が違うなど)
- 商品が機能しない、または不良品である
保護期間の確認と紛争のタイミング
バイヤープロテクションには有効期間があり、この期間内に異議申し立て(紛争、Dispute)を行う必要があります。
保護期間の確認
商品や配送方法によって異なりますが、一般的には配送予定日から15日〜90日程度です。各注文の「注文詳細」ページにある「購入者保護(Buyer Protection)」の残り日数を常に確認しましょう。
紛争の有効期間
- 商品到着後15日間: 商品の受け取りを「確認(Order Received)」した時点から15日間は、商品に問題があった場合の紛争を開始できます。
- 保護期間の延長: 商品が保護期間内に届かない場合や、セラーとの交渉に時間がかかる場合は、Aliexpress側で保護期間の延長をリクエストできます。
トラブル発生時の「紛争(Dispute)」プロセス
商品に問題が発生した場合、以下の手順で「紛争」を開き、バイヤープロテクションを適用させます。これが返金や解決への最短ルートです。
ステップ1:セラーへの連絡(推奨)
紛争を開く前に、まずはセラー(出品者)に直接連絡し、解決を試みるのが一般的です。
- 連絡方法: Aliexpressのメッセージ機能を使用します。
- 伝える内容: 具体的な問題点、希望する解決策(全額返金、一部返金、再送など)を明確に伝えます。
- 証拠の提示: 破損や不一致がわかる写真や動画を添付しましょう。
- 解決しない場合: セラーからの返信がない、または交渉で合意に達しない場合は、次のステップに進みます。
ステップ2:紛争(Dispute)を開く
セラーとの直接交渉で解決しない場合、Aliexpressのシステムを通じて紛争を開きます。
- Aliexpressアカウントにログインし、「マイオーダー」または「注文」に進みます。
- 問題のある注文を選択し、「詳細を表示(View Detail)」をクリックします。
- ページ下部の「紛争を開く(Open Dispute)」ボタンをクリックします。
- 解決策の選択:
- 返金のみ(Refund Only): 商品が届かない、または商品は受け取ったが返品できない/したくない場合(偽物、破損など)。
- 返品と返金(Return & Refund): 商品を返品して全額返金を受けたい場合。
- フォームに記入:
- 問題の理由: 適切な理由を選択します。
- 詳細説明: 問題の内容を具体的に、簡潔に英語で記述します。
- 希望返金額: 全額か一部かを指定します。
- 証拠のアップロード: 最も重要です。 状況を示す写真や動画を添付します。
- 商品が届かない場合: 追跡情報のスクリーンショットなど。
- 商品が破損/不良品/写真と違う場合: 商品全体、問題箇所(複数角度から)、梱包状態、追跡番号が確認できるラベルなど、できるだけ多くの証拠を用意します。
- 紛争を提出: 内容を確認し、「提出(Submit)」ボタンをクリックします。
ステップ3:Aliexpressの仲裁
紛争提出後、まずセラーが対応を提案します。セラーの提案に納得できない場合、Aliexpressが介入し、証拠に基づいて判断を下します。
- 交渉フェーズ: セラーからの提案に対し、購入者は受け入れるか、却下してAliexpressの仲裁を待つかを選択できます。
- 証拠の追加提出: 必要に応じて、Aliexpressから追加の証拠提出を求められる場合があります。
- 解決: Aliexpressが最終判断を下し、返金が承認されると、通常3〜15営業日以内に購入時の支払い方法に返金されます。
紛争を有利に進めるための最短ルート:確実な証拠準備
紛争を成功させ、返金を確実に受けるためには、強力な証拠が不可欠です。
- 商品受取時の動画撮影: 荷物を受け取った直後から、開封の様子、商品の状態、動作確認などを一切中断せずに動画で撮影するのが最も強力な証拠となります。特に高価な商品や精密機器の場合に有効です。
- 鮮明な写真:
- 破損箇所: 明確に破損がわかるように、複数角度からズームして撮影します。
- 商品全体: 届いた商品の全体像がわかるように撮影します。
- 商品説明との差異: 出品ページの商品画像と届いた商品の差異(色、形、デザイン、ロゴなど)が比較できるように並べて撮影します。
- 梱包状態: 破損している場合は、外箱や内部の梱包材の状態も撮影します。
- 追跡番号ラベル: 荷物の追跡番号や注文番号が記載されたラベルを鮮明に撮影します。
- セラーとの会話履歴: メッセージでのやり取りのスクリーンショットも証拠となります。
- 購入詳細情報: 注文番号、商品名、購入日時など、注文に関する情報はいつでも提示できるようにしておきましょう。
証拠は、多ければ多いほど、詳細であればあるほど、紛争を有利に進められます。
まとめ
Aliexpressのバイヤープロテクション制度は、購入者が安心して買い物をするための最も重要なセーフティネットです。商品が届かない、または問題がある場合に、「購入者保護期間内」に「確実な証拠」を添えて「紛争(Dispute)」を開くことが、トラブル解決と返金への最短ルートとなります。
購入前には、商品詳細ページの保護期間を必ず確認し、問題が発生した際に備えて証拠収集の準備をしておく習慣をつけましょう。これにより、万が一の際も冷静かつ効率的に対応し、Aliexpressでの買い物を最大限に「得ルート」で進めることができます。
何かAliexpressでの購入で気になる商品はありますか?
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